リサーチャーの仕事〜各社の求人情報やジョブディスクプションから

  1. 1.ビジネスリサーチの基本・心構え
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ビジネス リサーチャー の仕事について、本サイトでは私の個人的な経験から解説していますが、企業によるリサーチャーの求人情報やジョブディスクリプションなどから、どのような職務定義の広がりがあるかを見てみましょう。

アクセンチュア【リサーチ / 管理部門 / All levels】

SIも戦略コンサルも手掛けるアクセンチュアですが、ビジネスリサーチに関連して、以下のような人材募集をしています。
本サイトで「ビッグピクチャーリサーチ」と呼んでいるものを、同社では「クライアントリサーチ」と言っていますね。
このリサーチでは、デスクトップ調査だけでなく、各業界のエキスパートに直接インタビューを行い、入手しにくい1次情報の入手も行うとしています。

なお、「ソートリーダーシップ」というのも外資系企業ではよく行われている業務で、コンサル+リサーチャーで遂行することが多いものです。

①クライアントリサーチ
各業界のお客様からの依頼で、様々な業界の市場規模の予測や業界のトレンド、企業情報をまとめ、お客様にインサイトを提供します。
②Thought Leadershipの作成
アクセンチュア独自のサーベイや調査をベースに、各業界の知見を持ったリサーチャーが独自の視点でThought Leadershipを作成します。

応募要件では、以下のようなことが挙げられています。

  • ビジネスレベルの英語力
  • それぞれの業界のトピックに関する知識と経験、主要トレンドやその課題に関する知識と理解。テクノロジー、ITの進化、消費者トレンド等への理解
  • 課題を把握し、リサーチ可能な範囲の見極めが出来る
  • 効果的な文章、グラフ、画像を上手く使い、戦略的なフレームワークを用いて、調査結果を分かりやすく資料化出来る
  • 聞き手が理解し易い様にプレゼンテーション出来る能力
  • 様々な事への知的好奇心

(※アクセンチュア中途採用ページ

かつて独立後に某ITベンダー企業のコンサルティングチームから「ビジネスリサーチ業務」を請け負っていたことがありますが、まさに上記のようなジョブディスクリプションに基づいた契約でした。ただしベンダーサイドのリサーチでは、直接的なクライアントが社内コンサルになることが多いです。コンサルがお客様向けに提案するための業界リサーチ、あるいはソートリーダーシップの作成業務です。週1日オフィスに常駐する形態の業務でした。

 

マッキンゼー【Capabilities & Insights Analyst】

戦略コンサルの代表格であるマッキンゼーでは、専業リサーチャーのことを「インサイトアナリスト」と呼んでいるようです。ナレッジプロフェッショナルとして、公開情報の収集・加工・分析を行うことにより、コンサルティング活動をサポートするのがミッション。業務内容は以下の通り。

・コンサルタントからのリサーチリクエストに対し、幅広い情報源を活用して企業・業界・ 市場についての情報を収集
・収集・分析した情報から意味合いを抽出し、コンサルタントやクライアントにとって分かりやすい形(図表やサマリー、ファクトパック、スプレッドシートなど)に落とし込み提供
・プロジェクトチームと協働し、リサーチ面におけるパートナーとして適切な助言や知見を提供

採用条件は、英語力、問題解決力・分析力のほか、実務経験としては、金融系アナリストやシンクタンク・調査会社・コンサルティング会社のリサーチャー経験、専門業界新聞・ビジネス専門誌の調査担当記者、企業のマーケティングリサーチ部門や調査企画部門などが優遇されているようです。

(※マッキンゼー 日本市場を専門とする Capabilities & Insights Analyst の募集)

 

ランサーズでのフリーランスのビジネスリサーチャー

発注者とフリーランスをつなぐクラウドソーシングサイトのランサーズでは、以下のような分類軸でフリーランス人材を探せるようになっています。

  • 営業・マーケ・企画・広報 > リサーチ・分析・解析 > マーケットリサーチャー
  • コンサル・専門職・事務 > 資料作成サポート

具体例を見てみましょう。

海外MBA卒TOEIC945のリサーチャー・コンサルタント

・希望時間単価は5,000円/時間
・得意分野は、市場調査、統計資料からの分析、要約と考察など

市場/戦略コンサル・デザイン思考・リサーチなどの支援

・マッキンゼー出身。MBA卒
・希望時間単価は12,000円/時間
・得意分野は、戦略コンサルティング ⇒ 課題の整理・組織改変・顧客調査・分析・PPT資料作成など

MBA/CPA/コンサルタント 資料作成・リサーチ・レポート・分析等

・希望時間単価は7,000円
・専門分野は、マーケットリサーチ、統計分析、分析及び戦略立案、エクセル、パワーポイント等資料作成

元外資戦略コンサル PPT資料作成や調査を支援

・希望時間単価は5,000円
・得意分野は、調査(デスクトップリサーチ、インタビュー)、パワーポイントでの資料作成

リサーチャー関連の登録は、予想以上に少ないです。クラウドソーシング全体では、Webやデザイナー系、ライター、翻訳、エンジニア、タスク・作業などでのフリーランスの方の提案が多い印象です。

逆にいいますと、ビジネスリサーチャーがこうしたサイトで、単価の高い仕事を受注するのは、まだまだ難しいということかもしれません。

 

専業リサーチャー志望者は、まずどこに就職したら良いか

すでに何度か説明していますが、リサーチャーにとって「誰が依頼主か」ということにより、仕事のスタイルがかなり大きく変わってきます。

コンサル会社でのリサーチャーはあくまでコンサルタントのサポート役が主であり、顧客企業から直接依頼を受けるよりも、コンサルタントと社内でやりとりしながら仕事を進めることが多くなります。コンサルタントのアシスタントというと言い過ぎかもしれませんが、実際上はそういう立ち位置になりそうです。私の少ない経験でも、この役割はコンサルとの関係性という意味でけっこう辛いところがあります(笑)。ただし上記のランサーズの事例にもある通り、コンサルでトレーニングされた人材がリサーチャーとして独立するという道はあり得ます。

一方、シンクタンクではリサーチャーは「研究員」と呼ばれ、リサーチ業務を極めながらキャリアのステップアップをしていくことが可能です。最近ではシンクタンクはコンサルティング業務も手掛けていることから、コンサル会社との違いが分かりにくいかもしれませんが、日本総研のリサーチのキャリアパスにも書かれているように、

研究員 > 主任研究員 > 主席研究員

というステップアップが可能です。外資系コンサル会社の場合は、

リサーチャー > コンサルタント > パートナー

ですから、これは大きな違いでしょう。

またシンクタンクでは、若いうちから直接クライアントから業務を受注し、一人で実施するプロジェクトも少なくないため、ビジネスリサーチに関する全業務に精通しやすいことも指摘できるでしょう。

個別の企業ごとに違いはありますが、ビジネスリサーチャー志望の学生がいたとしたら、コンサル会社よりはシンクタンクや大手調査会社の方がベターではないかと思います。

 

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